第4回「アグリフードEXPO 2009」に行ってきました。
サブタイトルが「プロの農業者達の国産農産物の展示商談会」とされています。
全国の農産物業者の展示会ってとこです。
各地で取れた農産物や加工品をそれぞれのブースで紹介しています。
まだ、商品化されていないものや、販路を検討中のものなどが出そろっていて見ているだけでも楽しい。
とはいえ、食品関係の仕事をしているわけではないので商談など一切僕は出来ません。
お目当ては「試食」。
そう、各ブースで出されている試食がサイコーなんですよ。
以前、畜産や漁業の展示会に行ったときは「肉づくし」、「魚づくし」と松阪牛やマグロのオンパレードで、
それはそれで、豪華で嬉しかったんだけど、さすがに肉ばかり食べてると胃がもたれてしまい、
「自前でサンチェとか持ってくりゃよかった・・」
と後悔したりしました。
でも、今回はメインが野菜です。
それも、野菜で育てた豚や牛、そして鶏の肉やお米と、とてもバランスがよく、
さらに野菜ジュースやお茶、そして、乳製品のアイスクリームや牛乳と、かなりバランスが良く、
まるで、巨大な立食パーティー会場にいるみたいでした。
「カルロス・ゴーンも大絶賛だぜ!」
端から端までぐるりと回るのに2時間かかりました。
ちょうど良い感じでコース料理を食べてるようでした。(メインとデザートとバラバラだけどね)
一周した後に美味しかったところにまた行きたかったけど、腹12分目でギブアップ(;>_<;)
各ブースの人も丁寧に自分たちが作り育てたものを説明してくれましたl。
昨今、食の安全や安心の関心が高まる中、僕たち消費者の意識も日本の農家に期待をしています。
スーパーでは産地を表示し、生産者の写真を表示しているところもまります。
しかし、不況が長引く今の時代、
僕たち消費者の望むものは「いいもの、お安く」。
様々な場所でディスカウントやリサイクルが叫ばれています。
バッグなどの装飾品や家具などはリサイクルでもいいでしょうが、さすがに食品だけはそうはいきません。
(あんのかなあ?)
残された道はディスカウントです。
大手のスーパーや郊外型店舗が以前、「食品20%OFF!」とかやってました。
ひとつの店舗がやれば追従して他の店舗も始めます。
食料品は日々のものだし、「買わなくてはいけないもの」だから、それでお客を取り込んで他の物も買わせるためです。
でも、それが生産者の人たちにとっては死活問題になってしまうのです。
野菜ひとつ作るのにも、農地が必要で、種、かぶ、肥料、重機、ものによってはビニールハウス、そして人件費がかかります。
とうぜん、生産者の人だって豊かに暮らしたいし、旅行だって行きたい。
僕たち消費者が手にする前のスーパーが「20%OFF!」と言ったとき、そのスーパーがその20%をかぶるならなんの問題もないのでしょうが、結局それらは最終的に生産者にしわ寄せがきてしまいます。
「値段」は「評価」です。
目の前にある物にいくらの価値があるかということです。
それは太陽の照りつける中や雨の日も風の日も自然を相手に作物と戦い続けた農家の人へのその努力への評価です。
お肉だって魚だってそうです。
僕たちも毎日働いています。雨の日も暑い日も、雷の日だって働きに行きます。
上司に怒られ、わがままな後輩がいたりして、それでも頑張って働きます。
でも、突然、お給料を20%OFFされたらどうしますか?
やってらんなくなりますよね。
ディスカウントできる理由としては、
材料費が安く入った、
制作費が安くなった
出来た物が質が悪くて捨てるくらいなら安くして売りたい
だけです。
後は全て自分の生活を削ってやるしかありません。
僕はやたら安売りを推奨するのはどうかと思います。
もし、他人が作った物を安く評価するのなら、回り回って自分も必ずそうされると思います。
「ケチ」と「節約」はまったく違うと思います。
生産者の人たちが
「やってらんねえ!」
と作るのをやめたら僕たちの食は100%海外に頼らなければいけなくなります
今食べたものが、10年後の僕たちの身体の細胞になっています。
お菓子ばかり食べてると、小指くらいがお菓子で出来てるのかも知れません。
農薬や防腐剤や聞いたこともない薬を滝のように流しぶっかけているものが身体の一部になることはとても恐ろしいことです。
20%ディスカウントの食品を買うために遠くまで車で行って並ぶくらいなら
自分の収入が20%増える努力をべき時に僕たちはきてるのかもしれません。
そんなに難しい事じゃないと思います。
今より20%自分以外の人を大切に幸せにすればいいわけですから。