saruojiiがもう一軒「オススメ喫茶店」を教えてくれた。
三軒茶屋駅を降りて牛丼の松屋の横の路地をひたすら真っ直ぐ歩いたところにその店はあった。
名前は我蘭堂(がらんどう)。
ツタに覆われた一軒家の喫茶店。
中に入ると懐かしい空気が流れている。
昭和の後期、まだカフェとかが無かった時代によく通っていた喫茶店はこんな感じだったな。

嬉しいのはメニューに「ナポリタン」とかあったりすること。
本棚に漫画があったりすること。
ソファーに座布団とかあったりすること。
「レトロ風」を装っているわけじゃない。
売上を上げるためにお客に媚びてるわけでもない。
店があって、お客が来て、ずっと、ずっと続けていたらこういうスタイルになったんだと思う。
まるで、お店を覆うツタのように。

猿楽珈琲も扉もカフェ・デュース・エビスも、そしてこの我蘭堂もその店の店主の顔が見える。
口に入れるものは出来れば作ってくれた人の顔が見える方がいい。
ごまかしも、無責任も、あざとさも無い。
買い物袋を抱えた子供が周りの目を気にせず大声で喋り、金のニオイのするアンバランスなオヤジとおねえちゃんのカップルが待ち合わせに使ったりすることは無い。
ここに来る人は大切な人生の一部の時間を「過ごす」ために来る。
使い終わった紙コップがゴミ箱から覗いてたりすることもなく、ひとつひとつカップを丁寧に手洗いする。
そんな「暖かさ」を感じて欲しい。
僕の大好きなお店は行列もブレイクもしないけど、いつもそこにあります。
【店舗情報】
我蘭堂 (がらんどう)
世田谷区三軒茶屋1−28−2
03-3421-2441
第1第3日曜定休
10:00〜20:30