仕事を終えてシンシンと降りしきる雨の中、真っ直ぐ帰るのもなんだな、といことでアヤコと
「猿楽珈琲」」に行こうということになり、店を出ると
ガーデンプレイス方面から雨の中サンダル履きの「いなせなあんちゃん」が歩いてきた。
彼の名は「飛之助くん」。映画の仕事をやってます。
最近では品川昌司の品川祐原作の「ドロップ」の助監督を務めました。
お酒が大好きな飛之助くんに
「やあ!飛之助くん、美味しいコーヒー、飲みに行かない?」
と誘うのはアントニオ猪木に「お人形さんごっこしましょう」と言うのと同じくらいとんちんかんなお誘いなのかも知れない。
なのに、ガーデンプレイスで打ち合わせが終わった飛之助くんは二つ返事で
「いいですよ。」
って言ってくれた。
実はアヤコは飛之助くんの大ファン。
ふと振り返ると目が少女漫画のようにキラキラして今にもこぼれ落ちそうだった。
さすがの雨で猿楽珈琲も貸し切り状態。ちょっと嬉しい。
マスターが一人でがんばった「模様替え」もバッチリで、隠れ家度アップ。
飛之助くんも気に入ってくれました。
飛之助くんは去年、長期に渡ってインド旅行に行った。
旅先でいろんな人と出会い、いろんな経験をしてきた。
そして、来年、ドキュメンタリー映画を撮ることになったそうだ。
パチパチパチ(拍手)
美味しいコーヒーとはちみつトーストをお腹にぶち込みながら映画の話を熱く語る飛之助くんはまるで
「おれ、大きくなったらロケットのパイロットになるんだ!」
と声高らかに話してる子供のようだ。
日本映画界の抱える深刻な問題、
なぜ、あんなに早くDVDが出るのか、
韓流ブームが過ぎ去った韓国映画界の話、
いろんな話をしてくれた。
プライベートの時間にこれほど熱く仕事の話ができるというのはとっても充実しているからだろう。
僕も日々、そんな話が出来るように、もっともっと真剣にそしてハッピーに仕事に取り組みたいと思った。
席を立ち、オーナーの
saruojiさんご自慢のオーディオやターンテーブル、そして、古いラジオのスピーカーを見せてもらって、とても楽しい週末を過ごすことが出来ました。
人の持つオーラやパワー、そして笑顔と会話は本当に人生を豊かにしてくれます。
そんなとびっきりの夜でした。
追記:
アヤコは自分のことを「私、貴婦人みたい!」と自画自賛してます。
ちなみに前日は「白金のご令嬢みたい!」でした。
最初、「お礼状?」と言ってるのかと思いました。
誰か、この暴走を止めて下さい。