
僕の友達でめちゃくちゃ霊感の強い男がいます。
プロではないので、いつも見られるわけじゃないそうです。でも見えるようになると2週間くらい全開で見えるそうです。
その彼がオーナーをやってるレストランに「さよちゃん(仮名)」というアルバイトの女の子がいます。
彼女が彼にある相談をしました。
「実は最近、よく見る夢があって、友達の女の子が出てくるんですけど、その子、半年前に病気で亡くなってるんです。その彼女が私に向かって手招きするんですよ。「ちょっと、ちょっと」みたいに。私は解ってあげられずにいつもそこで目が覚めるんですけど、もしかしたら、なんか引きずり込まれるのかなって心配なんですが、そんな子じゃないし、なんか聞きたがってるような気もするんですよね。」
友達が、「ちょっと待ってね・・・」と言ってじっとさよちゃん方を見るとこう言いました。
「さよちゃん、お友達が言ってる台詞はわかるんだけど、それだけじゃよく解らないから、さよちゃんの記憶をたどってみるから、なんか引っかかったらストップって言ってね。」
と、彼女の記憶を辿ることにしました。
友達:「そのお友達は彼氏か付き合ってる人がいなかった?」
さよ:「いませんでした。いなかったと思います。」
友達:「じゃあ、好きな人とかいなかった?片思いでもいいから、さよちゃんだけに話したとか」
さよ:「そう言えば『○○くんて彼女いるのかなあ?』って聞かれたことがあります。」
友達:「○○君って共通の友達?」
さよ:「はい、この前、一緒にお墓参りしました。」
友達:「その時さよちゃんと二人じゃないよね。もう一人いたよね。女の子が。」
さよ:「はい、その子も友達です。」
友達:「その二人って付き合ってない?」
さよ:「はい、最近付き合いだしたみたいです。」
友達:「わかった。それだ。彼女が言ってるのは。彼女は好奇心たっぷりの顔で内緒でさよちゃんに聞いてるんだよ。そう、こう言ってるんだ」
「チョット、チョット!あの二人、付き合ってんの?」
おしまい