「マキシマイザー」と「サティスファイサー」という言葉があります。
ペンシルバニア州のスワースモア大学の心理学者のバリー・シュワルツ教授が著書の「なぜ選ぶたびに後悔するのか」で人間はその2種類に分けることが出来ると話しています。
マキシマイザー(追求者)の特徴は
「常に掘り出し物を求め、最高の選択を追い求める」と言われます。
出来る限りの選択肢を並べ、じっくり検討して最高のものを選ぼうとします。
最高以外では満足できない理想が高い人のことを言います。
何かを買うとき資料や口コミを探しまくり、徹底的に評価を調べて、それでも決まらず、なかなか決断できません。
恋愛や結婚も「もっといい人がいる」となかなか結婚できなかったり、別の人とつき合ったりします。
サティスファイサー(満足者)の特徴は
「自分にとって満たされ」選択肢を見つけたらそれで満足します。
自分自身のプライオリティ(優先順位)がハッキリしていて、それさえ満たされればよしとします。
「完璧」を求めず、目の前にあるものに感謝して受け入れます。
こう書くと「満足」を求めているマキシマイザーの方が満足度が高いように思えますが常に最高を求めているのでその時点で最高だと思っていても「もっといいのがある」と思ってしまうので、いつまでたっても「満足」にはたどり着けません。
簡単に言うとサティスファイサーは「今」を大切にしマキシマイザーはまだ見ぬ「未来」に重きを置きます。
マキシマイザーはゲームでも攻略サイトとかを見て最高の武器を揃えて課金してでも最高に仕上げます。「宝箱を開たら罠だった」なんてケアレスミスも許せません。ゲームは「負け」があるから面白いのに「負け」が許せません。
恋愛で「もっといいのが・・」と思ってる間に年をとっていつまでも「選ぶ」のはいいけど、「選ばれる」条件からどんどん遠くなります。
選択肢が無限にある現代、若い人がいつまでも恋愛や結婚をしないのもなんとなくわかる気がします。
収入も、身長も、正確も、学歴も、優しさも、面白さも、見た目も、SEXも、全て満足できる人間がこの世の中に存在するんでしょうか?
そして、マキシマイザーな人は自分も「MAXな人間」だと思っているのでしょうか?
かく言う僕も家電製品を買う時はやはりネットで調べてしまいます。各メーカー、それぞれに特徴があって、どれも魅力的でなかなか選べません。
先日、冷蔵庫が壊れて、新しく買い替えたのですが、安いものではないのでよく調べました。
僕の場合、条件のプライオリティが
1,耐久年数
2,冷凍庫が下で野菜室が上
それだけだったので「MITSUBISHI」一択でした。もちろん、ほかも調べた結果です。1日で決めました。とても満足しています。
もちろん、「失敗」もあります。昔、「見た目」が大好きだったクラッシックカーは故障が多く買った金額より修理代のほうが高く着きました。
それでも、その車が大好きだったので、むしろ「愛着」すら感じ手が掛かる分、なかなか手放すことが出来ませんでした。
部屋の中を見渡すと、今は着なくなった(着れなくなった?)洋服や、「なんでこんなもん買っちゃったんだろう?」というものであふれています。
それでも、買った時は嬉しくてワクワクした気持ちを満たしてくれました。自分の人生の一部を幸せに彩ってくれたものばかりです。
僕自身マキシマイザー、サティスファイサーのどちらの人間とは言い切れませんが、サティスファイサーになるべく日々の選択や生活の中で楽しく生きていきたいなあと思います。