「〇〇で美容室も半額ぅ〜♪」
もうそろそろやめませんか?
自分の技術の安売りは。
そもそも安売りできる「根拠」って本来2つしかありません。
・適正価格より高めに設定していて元に戻す。
・物販など、通常よりも多く仕入れることで配送料や仕入れ値を安く抑えてその差額を割り引く
「飲食店」や「美容室」等の「技術」や「サービス」を割り引くということはどういうことかわかりますか?
そう、「自分の価値(お給料)を下げる」ということなんです。
単純に「半額」だとして通常のお給料(売上)を貰おうと思うと単純に「2倍」働かなくてはなりません。
普通に働いてるサラリーマンやOLさんがいきなり社長に
「来月から半額で仕事取るからいつもの倍働いてね。嫌なら給料半額だから。」
と言われて「はい、わかりました!」と言えるでしょうか?
僕達美容師は朝から夜遅くまで働きます。都内だと夜9時まで営業してる店はたくさんあります。
9時で「はい、終わりました。さようなら〜また明日〜。」となればいいのですが、その後に「片付け」が入り、そして、それから「練習」が始まります。
僕達美容師は働いてるだけでは上手にはなりません。なぜかと言うとお客さんで練習はできないからです。
営業中にお客さんに提供してる技術はしっかり練習して体得した技術で厳しいテストを合格したものしか入れません。(Hanaはね)
なので、仕事が終わった後に「練習」します。
単純に2時間練習すると夜の11時です。お店によりますが、日付が変わるまで帰れないところも少なくありません。
僕はその姿を見てその技術を「割り引く」なんて出来ません。もちろん、自分自身もその道を辿ってきましたから。
だからと言って法外な値段設定もしてません。
Hanaで言うと「カット」は
1,カット
2,アロマヘッドSPA
3,マッサージ
4,ブロー(仕上げ)
さらに、美味しいドリンクのサービスや気持よく過ごしていただくための気遣いもします。
それで¥5000(税別)は決して高い料金では無いと思っています。それどころかお客様には「こんなにしてもらってこの値段でいいの?」と聞かれることがけっこうあります。
「値引き」をするオーナーさんは美容師じゃないか、美容師をやっていても今は引退して経営に回ってお金の勘定だけしてる人ではないでしょうか?
確かに従業員の立場で料金に口を挟むのは難しいかもしれません。でも、声を上げてもいいんじゃないですか?
「僕達の技術(サービス)の価値を下げないでください!」
と。
「薄利多売」は文字通り「数をこなす」仕事です。いつもと同じペースで仕事してると追いつきません、「半額」なら「2倍」ですから。
「やってらんね~!」
誰もがそう思います。そして行き着く先は
「手抜き」
です。本人にそのつもりが無くても「ま、いいか、これで」という気持ちが働きます。本来なら「こだわる」ところを最低限の「これでいいでしょ?」な仕事になります。
「そういう仕事」を続けていると「そういう仕事しか」できなくなります。
「いや、時間かければちゃんと出来るよ〜」と思うでしょ?やってみてください。絶対にできないから。何故かと言うと、「こだわりの仕事」をしてる人はさらに上を目指してるからです。
「そういう仕事」をしてる人が頑張ってできる仕事は「こだわってる仕事」をしてる人の「いつもの仕事」レベルなのですよ。
だから「半額の仕事」をしてる人はず〜っと半額のままです。
そうならないためにも
「もう、やめませんか?割引。」
クーポン割引の店で働いてる人だけじゃなく「1000円カット」で働いてる人も「技術屋」さんはみ〜んなです。
そして「価格競争」じゃなくて「価値競争」しましょうよ。
僕ら美容師は本来「技術屋」なんだから技術とサービスで勝負しましょうよ。
他の店にも、他の美容師にも負けないくらい腕を磨いてお客さんに喜んでもらいましょうよ。
そして、堂々と料金をいただいて、それでも「安い」と思ってもらえる仕事をしましょうよ。
堂々と胸を張って仕事しましょうよ。
だって僕達の仕事は僕達にしか出来ないんだから。
「あとがき」
つか、「半額ぅ〜〜♪」って言われて「ざけんな!」と思わない?