
近くに「シェアハウス」がありました。「過去形」です。
元々、様々なサービス業やをやっていた会社がシェアハウスビジネスを始めて急成長し、ある程度軌道に乗ったら他社に利用者込で売り渡すというものです。
新しく買った会社はシェアハウス運営経験は無くて、メンテナンスは元の会社に託しほぼノータッチ。それがわずか2年くらいでシェアハウスをやめて普通のオフィスに改装しました。
何がいけなかったんでしょうか?
元の会社は運営やメンテナンスだけでなく、住んでる人達を集めてパーティーをやったり、交流会などのイベントをやったりしてました。それはパンフレットには載ってないことです。
トラブルがあれば夜中でもかけつけ対応します。時には住人同士のいざこざの仲介もし、ちょっとしたクレームが入ると即座に対応していました。
新しく買った会社は丸投げで全て「おまかせ」。時折、スーツを着た男性が数名、こぞって出入りしてました。そこは「女性専用」のシェアハウスなのに、男性が出入りするのはいくらオーナーであってもおかしいのではと、住んでる人が言ってました。
事業やプロジェクトが失敗する大きな原因の一つとして
「ISM(イズム)が無い」
ことがあります。
「ISM」とは直訳すれば「主義」や「主張」。「主義」とは「持ち続けてる考え」「主張」は「持論を強くアピールする」ことになります。
それはある意味「ありつづける意味」であり行動の原動力です。
そこから新たな「気づき」が生まれ、それが「アイデア」になって「行動」につながり、それが「結果」となって現れます。
M&A(企業買収)が流行る昨今、一からビジネスを起ち上げるより、完成されたシステムを買い取った方がはるかに楽でそこまでのリスクも少なくてすみます。
でもそれはあくまでも「そこまで」です。
「そこから」は新たにまた向き合い、進化させないといけません。そのためにはノウハウや物やお金よりも「ISM」が必要なのです。
Hanaのテーマはオープン当初は「癒やし」でした。それは今でも変わらないのですが、最近は「あなたを元気にする美容室」です。
それは毎日多くのお客さん、そしてHanaを訪れる人と向き合って考えたテーマです。
そして、そのためにいろんな努力をしています。
リラックスしてもらうためにスリッパやフットレストを用意したり、引き出しのあるテーブル、隣の人が映らない鏡の幅、証明、音楽、ドリンクサービス、そして「アロマヘッドスパ」と挙げると多分、1日では終わらないくらいの思いとエピソードがあります。
それは20年近く毎日続けてきた積み重ねでできたものです。
その中には数え切れない失敗や空振りがあります。
その中で自分たちが考えても見なかったことで喜んでもらえたり、逆に考えに考え抜いてやったことははずれたりして。ホント面白い。
いくらキレイに咲いた花でも育てたことがないと枯れたらおしまいです。
子育てだって塾任せ、学校任せだといつまでたっても子供は自立できません。
全てにおいて「ISM」が大切な時代になってるのかもしれませんね。
おしまい