おはようございます。トモです。
だいぶ暖かくなりましたね〜。でも、気を緩めてると風邪を引いてしまいますから気をつけて下さいね。
昨日、初めて行った美容室で「◯センチカットしてください」と言われて「はいわかりました!」とカットに入る美容師は「三流」で、鏡でお客さんと一緒に長さを確認して切り始める。ここでやっと「二流」です。という話でしたね。
じゃあ「一流」は?
というと・・・・
「なぜ、その長さにしたいと思ったのか?」
これを聞き出せないと二流、いや、やはり三流かもしれません。
仕事かなにかで「◯センチ切ってこい!」と言われてる以外はお客さんは
「なんとなく、◯センチかなあ〜〜・・」
くらいで決めてる場合が多いです。
これは、病院に行ってお医者さんに「どうしました?」と聞かれて
「風邪をひいたみたいなので風邪薬をください」
と言ってるのにちかいです。
ここで「はいわかりました!」と風邪薬を処方する医者がいたらどうですか?三流どころか「失格」ですよね?
ちゃんと診断してみるとインフルエンザだったり、もしかしたらもっと深刻な病気だったりする場合もあります。(先日もミヨちゃんが「風邪です!」とか言ってて結局インフルエンザB型だったりしました。)
診てもらう方は今までの経験と知識で「自己診断」をします。「自分の身体は自分が一番よく知ってる」と思うかもしれませんが、プロの世界は日進月歩で、診断が合っていても新しい処方や対処があったりもします。
だから、先ず「診断」から始めます。
僕たち美容師の仕事も同じで、先ずは診断(カウンセリング)から始めないといけません。
例えば
「髪の毛を伸ばしていてあまり切りたくないんだけど、毛先が傷んでるから3〜5センチくらい切らないとダメかなあ?」
と思って「3センチ!」と言う人も少なくありません。
この場合、お客さんの望んでることは「3センチ切る」ことではなく、「傷んでる毛先をどうにかしたい」です。そしてもうひとつ「あまり切りたくない」という望みもあります。
なので、僕たち美容師は「極力長さを切らずに毛先をいい状態にしてあげる」のが目的になります。
ダメージ具合にもよりますが、通常、毛先が絡んだり、パサパサしてる場合は1センチ、もしくは5ミリでも良かったりします。
また、カラーとかして、かなり傷んでたり、毛先をすき過ぎて(少なく)ラインが取れなかったりした場合、オーダーよりも切ったほうが良い場合もあります。
お医者さんが「あなたは風邪じゃない!だから、この薬を飲みなさい!」では乱暴すぎますよね?
ちゃんと診断してあげて、プロの目で見た状態を伝えてあげて適切な技術を「提案」してあげる(出来ればいくつか選べるように)。ここまで出来て初めて「一流」なんじゃないでしょうか?
診断もせず、提案もせず
「はい、わかりました!◯センチですねっ!」
という美容師が三流だという意味、わかっていただけましたか?
でも、「一流がすげえ!」と言うわけでなく、それを当たり前のように自分のスタンダードとして出来る人こそ「プロフェッショナル」なのではないかと僕は思います。
そして、常に新しい技術や対処法を模索して、お客さんにとってベストチョイスができる提案をしていくことで自分の仕事に誇りが持てると思います。
おしまい