ミュージカルでの歌は「言葉」だ。
「一人ぼっちのロンリネス♪あなたと二人トゥギャザーしようよ〜♪」
みたいなよくわかんない英語交じりの歌詞で「なんとなくニュアンス」とか「語呂が良い」とかじゃなくて、役の感情や言葉を歌に変えて伝わらないといけない。
だから歌の上手い、下手だけではなくて、声のトーン、出し方、間、そして演技全てのバランスが出来て初めて見る人に伝わることになる。
高橋卓士の歌は一言で言うと「染みこむ歌」だ。
ミュージカルやオペラ特有の迫力のある「迫ってくる歌」とは少し違う。彼の歌は時には自分が主役になり、時には他の演者にスポットを当てる。
だから観る側が芝居に集中できる。だから、観に来た人みんなが満足出来る。
そして、何より、高橋卓士を見ていると元気が出る。
時にはおおらかに、時には力強く、そして、時には絞りだすように、彼の身体の中から出てくる歌というメッセージを受け取ると、見終わった後、
「よし、明日も頑張るか!」
となぜか元気になっている。
5月を迎え、気温や気候の変化に身体がついていけず、新しい職場や環境に馴染むため努力した4月を超えて、ちょっと気持ちが疲れたこの時期、高橋卓士の歌はどんな栄養ドリンクよりも効くだろう。
ミュージカル「BKKLYN (ブルックリン)」を観てきた。
NYブルックリン橋のたもとで日銭を稼ぐストリートパフォーマー達による物語。
高橋卓士の役どころは夢とギターを抱えてパリに降り立ったアメリカ人テイラーの役。
彼はダンサーを目指した恋人がいたがベトナム戦争に駆り出されるためアメリカに戻ることに。
恋人は子どもを身篭っていて、一人で産んで育てる。テイラーの生まれ故郷のブルックリンの名前がついたその子どもは父と母が作ったララバイ(子守唄)を頼りにニューヨークに旅立つ・・・
周りを支える役者さん全てが素晴らしい歌声を持ち、最高のセッションを聞かせてくれる。
ストリートテーラーもコーラスも全てが輝いていて、片時も目が離せない、あっという間の1時間50分だった。
上演後にホールで演者にも会える。是非、高橋卓士に会って声をかけてやって欲しい。
「トモさんに聞いてきたよ。」
と言ってくれれば、いつもの2倍、広角を上げて微笑んでくれると思う。
どこからでもよく見える会場なので、当日券でも十分に楽しめるから、元気をもらいたい人は、是非、足を運んでください。
【会場】
品川 六行会ホール
(京急線新馬場駅より徒歩3分)
高橋卓士の出演するのは
13日(金)19:00/St出演
14日(土)13:30/St出演
15日(日)15:30/St出演
の3公演
ブロードウェイミュージカル
『ブルックリン』
http://www.musical-za.co.jp/stage/ブルックリン-2/
2004年ブロードウェイで幕を開けたミュージカル『ブルックリン』。
ソウル・ゴスペル・ポップスなどを融合した楽曲により、オーディションで選ばれた出演者と、奥山寛の新演出でお贈りする、愛と信頼の「物語」。
【出演者】(一部シングルキャスト)
team アベニュー(A)/team ストリート(S)
ブルックリン:
(A)樺島 麻美 / (S)島田 彩
パラダイス:
(A)ダンドイ 舞莉花 / (S)七瀬 りりこ
フェイス:
(A)家田 めぐ美 / (S)石原 絵理
テイラー:
(A)鎌田 誠樹 / (S)高橋 卓士
ストリート・シンガー:
(A)小西 のりゆき / (S)牧野 竜太郎
コーラス・シンガー:
大川 勇・黒沼 亮・平山 透
ラリソン 彩華
(A)土方 絵美子 / (S)佐野 マユ香
(A)天宮 菜生 / (S)緒川 真生
(A)迫田 萌美 / (S)井坂 茜
【スタッフ】
脚本・作詞・作曲:マーク・ショーンフェルド & バリー・マックファーソン
翻訳・訳詞:芝田未希
演出・脚色:奥山 寛
音楽監督:宮崎 誠
歌唱指導:安部誠司
振付:望月秀美
【日程】
2016年05月11日(水) ~ 05月15日(日)
11日(水)19:00/Ave
12日(木)19:00/St出演
13日(金)13:30/Ave 19:00/St出演
14日(土)13:30/St出演 19:00/Ave
15日(日)12:00/Ave 15:30/St出演
※開場は開演の30分前です。
出演って書いてある回に出ます。
【会場】
品川 六行会ホール
(京急線新馬場駅より徒歩3分)
【チケット料金】(全席指定/税込)
SS席 8,500円
S席 7,500円
※未就学児童のご入場はできません。