ちょっとマジメなお話。
今朝、テレビのニュースで
「ヘアカラー皮膚トラブル5年で1000件!」
という報道がありました。
専門筋の情報によると消費者安全調査委員会が昨今増えた「ホームカラー」(自分で染めるやつね)でのトラブルが多発しているので、「パッチテスト」(肌の弱い部分に少量のカラー剤を塗布して24〜48時間放置して大丈夫だったら染めてもOK!」ってあれです。)を徹底しようということでそうなったみたいです。
テレビのニュースでは「ヘアカラー」としか言ってませんが、ほぼほぼトラブルは「ホームカラー」なんですが、多分、「スポンサー」との関係もあるのでしょう。大きく「ヘアカラー」と言われると僕たち美容室は困ってしまいます。
「紹介されてるカラー剤はホームカラー用のものです」
結論からというと、
ヘアカラーでの「かぶれ」や「炎症」の原因は主に2つあります。
ひとつは「染料かぶれ」。
これはヘアカラーに含まれている「ジアミン」という色素にかぶれる場合です。
ジアミンはナチュラルと言われている「ヘナ」にも含まれています。(ナチュラルヘナはオレンジ色になります。ヘナは「化粧品」として登録していないので、トラブルがあった場合、保証が無いので最近は美容室でも使わなくなったところも多くあります。
「色素かぶれ」をすると、「赤くなる」とか「発疹が出る」レベルではなく、「顔がパンパンに腫れた」りします。
もちろん、各メーカーでジアミンの量も違いますから「どれが大丈夫」とは言い切れません。
ちなみにHanaではHanaをオープンする前にやっていたお店と合わせて16年間、同じカラー剤を使ってるけど、色素かぶれのトラブルは1度もありません。(アトピーの人も含みます
もうひとつが「アルカリかぶれ」です。
テレビの映像で見る限り、トラブルはこちらのほうが多いみたいです。
「よく見るとわかりますが、サロンのカラー根元浮かして塗ってます。それがテクニックです。」
「アルカリ」はなぜ使用するかと言うと、主に「髪の毛を明るくしたい」という人がいたとして、髪の毛の中に「過酸化水素」で髪の毛の色素を脱色しなければいけません。その際に「強いカラー」だとアルカリが多く、肌に刺激を与えます。
カラー剤を塗布した後、暫くの間「チリチリする感じ」があるのがそれです。ただ、だいたい5〜10分くらいで収まります。
「ホームカラー」だと「誰でも染められる」のが前提なので、アルカリも強かったりします。
特に若い女の子がブリーチに近いヘアカラーをすると肌が荒れたりします。
「1000件」と言われると
「おお!すげえ〜!」
と思うでしょうが、日本全国でヘアカラーをしている人の人数を考えると極々一部です。(さらに5年間なので、年間200人ですよ。)
さらに、ホームカラーではなく「サロンカラー」でのトラブルは微々たるものだと察します。
また、プロが染めると、「頭皮を外してカラー剤を塗布する」というテクニックもあります。さらに、肌の弱い部分に「保護クリーム」を使ったりしますから、ホームカラーに比べると断然、安全です。
さらに、ホームカラーには「金属染料」というものも含まれていたりします。染まりがしっかりするからいいのですが、金属アレルギーの方はNGです。(洋服にこの染料が含まれていて痒みが出る人もいます)
「市販品でよく見る「医薬部外品」。これは内容成分の表示義務がないのでちょっと怖いかも」
ホームカラーは髪の毛にもダメージを与え、続けているとボロボロになります。
また、ホームカラーで一番多いのは「流し残し」で通常サロンだと「乳化」というテクニックがあってそれをすることで発色もよく、頭皮に着いたカラー剤も取りやすくなるのですが、セルフではいささか難しく、残った薬剤が肌荒れの原因になったり酸化して頭皮や髪の毛にダメージを与えます。
Hanaでは、伸びた根元に使う薬と、以前染めて色落ちしてる部分に使うカラー剤は変えてあります。
また、事前にトリートメントで保護することでダメージを抑えて、艶やかなカラーができます。
なので、今まで普通にカラーリングされたお客様はご安心ください。
ただ、初めてHanaをご利用くださる方には今まで以上にしっかりしたカンセリングとパッチテストを行っていこうと思います。
「ホームカラー」をご利用の方はそういった様々なリスクを覚悟の上で、くれぐれも注意して行ってください。
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