
一般的に、女性が髪の毛を触る心理は「不安を鎮めるため、自分を落ち着かせるため」と言われています。
即答不能な質問をされたり、考えたりするときに無意識に髪の毛を触ることが多いと言います。
これは動物の「毛繕い(グルーミング)」と同じで、動物は赤ちゃんの時に、母親に体を舐めてもらうことで安心感を与えてもらいます。
その名残りで、ストレスを感じると自分で毛繕いをしてリラックスをしようとするそうです。
もちろん、人間は舐めたりしませんが、僕たちの祖先のDNAがそうしてるかも知れませんね。
それでも、子供の頃、頭をナデナデされると嬉しかったりするのもやはり、本能で毛繕いを求めているのかもしれません。
多分、これは、子供でも大人でも同じだと思います。
「髪の毛をとかす」、「髪の毛を触る」、「頭を撫でる」となんとなく気持ちがいいのは大人でもそうで、
さらに、自分でやるのではなく「やってもらう」ともっと気持ちいいと思います。
僕たち美容師は人の髪の毛を触るのが仕事です。
シャンプーが家で自分でやるより、「洗ってもらう」方が気持ちいいのはそのせいでしょう。
大切なポイントは「優しく触る」ことです。
不用意に強く引っ張ったり、「撫でる」ではなく「叩く」だと、気持ちいいどころか不快です。
なので、丁寧に、優しくすることはとても大切です。
Hanaではパーマのロッドを巻くときや、ブローの時に「髪の毛を引っ張る」ことをしません。
全て「ノンテンション」です。
よく、他の美容室でパーマをかける時、「グイグイ」と引っ張って巻かれたり、ブローの時なんて、首に筋肉がヒクヒクいいそうなくらい引っ張られた経験はありませんか?
あれは「痛い」とかだけでなく、髪の毛にもよくないんですよ。
このことはまた別の機会にお話しますね。
キスやハグの愛情表現もいいですが、「髪をとかす」もやってみてください。
とかしてる方も、優しく丁寧にしてるとなんだか気持ちが落ち着いてリラックスしてきます。
ちなみに、「二の腕」にも同じ効果があるみたいです。
ショートカットの人や男性は緊張すると腕をさすったりするのがやはりそれだそうです。
僕たち男性が、女性に二の腕にそっと手を回されて腕を組まれるとメロメロになってしまうのもその心理です。
イライラしたり、ストレスが溜まった時は、自分ででもいいから、優しくブラッシングしてみてくださいね。
けっこう落ち着きますから。