先日、医大入試専門の塾を開いてるお客さんに話しを聞きました。
「ずばり、"小学生の塾通い"って必要なんですか?」
答えは
「5年生まで行かせる必要はない」
とのことでした。
むしろ行かせない方がいいそうです。
子どもの脳は12歳まで発達するそうです。
それまではとても柔らかくて、なんでも吸収してしまう。
それが故、傷つきやすいので自転車とか乗るときはヘルメットは必須だそうです。
「経験力」という言葉があって、家族と出かけたり、学校の行き帰りに寄り道したり、遊びの中でいろんなアクシデントがあったり、人は様々な「経験」をします。
それらを経験することで、違う場面でそれを使ったり、2度目の失敗を回避したり、組み合わせることで更に新しいものを作ったりと"経験力"が"発想力"に変わるそうです。
塾で教えている勉強は「問題を解く作業」です。
「こう聞かれたら、こう答えます」
「はいよくできました。」
の繰り返しです。
それもひとつの経験ですが、それだけをやっていると圧倒的に経験力が不足します。
"発想力"が無いと、"言われたことをやる"ただの「作業員」になってしまいます。
そのまま大人になると思うとゾッとしませんか?
僕の家の近所の塾は毎週日曜になると親が車で子どもを降ろして多くの子どもが塾のビルに吸い込まれるように入っていきます。
まあ、子どもを塾に預けてる間に大人はいろんな経験が出来て、いいのでしょうが、ちょっと可哀想です。
"子供カット"に来てくれてる小学生に聞いたら、学校が終わって17時から22時まで塾だそうです。
ってことはもう一日中"勉強だけ"してることになります。
"脳が固まって"からでは遅いような気がします。
前述のお客様曰く、
「これからもっと子どもが少なくなるんだから、昔ほど勉強しなくても入れますよ。一部の特殊な学部を除けばね。」
さらに話しを聞くと
「塾に入れるときは必ず親が一緒に下見に行って"子どもより劣る先生の塾には行かせない"ことです。」
塾の先生だから偉いわけではなく、有名大学の生徒だから教え方が上手いわけでなく、塾が増えた分、講師の質も相当低下しているそうで、ただ、塾のカリキュラムをこなしてるだけの講師も多いそうです。
なので、実は、子どもの方が頭が良かったりするそうで、そんな講師についたらどぶにお金を捨てるようなモノだそうです。
「じゃあ、勉強はどうすればいいんですか?」
の問いに
「算数のドリルをやればいい。」
と教えて貰いました。
"計算力"は大切なので、算数のドリルを1日2時間くらいやる程度でいいそうです。これならテレビゲームをやる時間をドリルにすればいいから難しくなさそうです。
勉強するのも「家のリビング」でいいそうです。
塾だと周りが気になって"集中力"がつかないそうです。
また、子ども部屋も適してないそうです。
これは、あるお客さんから聞いた話しですが、統計を取ると、子ども部屋で勉強してる子より、リビングで勉強した子の方が成績がいいそうです。
なので、最近はデベロッパーや工務店がリビングに子どもが勉強できるスペースを作ったデザインを提案してるそうです。
先日、仕事が終わって帰る夜10時過ぎに明らかに小学生らしい子どもが大きなカバンを持って歩いてました。
その顔はどうみても仕事に疲れたオッサンのようでした。
それから帰ってお風呂に入って寝るとなると11時過ぎってもう、子どもじゃないし。
電車に乗ったときもランドセル背負ったまま座ってうたた寝してる子どももいました。
しっかり身体動かして遊んで、お家の手伝いをして、ドリルをチャチャっとやって、早くおやすみなさいして、
早起きして、お散歩しながら、朝開く花を見たり、歩きながら親といろんな話しをする方が、よっぽどいいと思いませんか?
大人の"安心"のために、子どもの"未来"を犠牲にするのはいかがなもんかと思います。
「まわりの親を見ると"みんな行かせてるから"」
と言うのは子どもの
「みんなもってるから」
と変わらないレベルの言い訳のような気がします。
"追記"
決して塾や受験を批判してるわけではありませんので、あしからず。