昨日、病院に行ったとき、待合のテレビで"渡辺真知子"さんのドキュメントをやっていた。
彼女は昔、「迷い道」や「カモメが翔んだ日」を大ヒットさせた歌手で、その声量は群を抜いてました。
その後、ヒットを飛ばすも、いつのまにかテレビから姿を消していて、今はFMラジオを中心にジャズシンガーとして活躍してらっしゃるようです。
芸能界には多い話しですが"かつて"流行ると、その流れが変わったら誰も見向きもしなくなる。
これは、他の業界にも多い話しでもあります。
彼女も多分に漏れず、そう言う時期があったそうで、
インタビューの中で、
「人は少しずつ成長するように幸せになっていくんですが、私の場合はそれが早い時期にきてピークを迎えて、ふと、これから先、これよりいいことが無いんじゃないのか?と思って・・・」
こんな感じのことを言われてました。
そう、スランプの時期に入ったそうです。
それが長く続いたとき、あるジャズピアニストと出会い、また歌を歌うようになったそうです。
そのピアニストの方は
「彼女は歌手ではなくアーティストだと感じました。彼女は歌を作るのが好きなんです。」
と話してました。
多分、そのピアニストの方との出会いも、どんなに辛くても歌と向き合ってきた彼女だからこそ得ることが出来た、偶然ではなく、彼女の音楽の人生のひとつのセンテンスなんでしょう。
売れなくなったり、お金にならなくなったら他に変わるのもひとつの選択肢でしょう。
求められていないものを作り続けても在庫の山だし、生活も出来なくなってしまいます。
それでも、ニーズに合わせるか、突出的にクォリティを上げるかすれば、また日の目を見ることが出来るんでしょう。
そして、最後は「思いの強さ」なのかもしれません。
迷わず歌い続けている彼女の姿は、あの頃よりもちょっとポッチャリしてましたが、
その笑顔は「今が全盛期」のような美しい笑顔でした。
おしまい