子供の頃から、"なんかにまたがる"のが好きな男だったんですかねえ。
昔は"おまる"。今は"バイク"。
あんま、変わんねえわな。
もう、何回目かなあ?
多分、"これまで"の回数を数えるより、"これから"の回数を数える方が少ないんだろうなあ?
"憎まれっ子世にはばかる"とあるが、意外と多かったりして(笑)
子供の頃は当然ながら、周りに多大なる"迷惑"をかけて生きてきた。
大人になってからも、時々、ごく少数の人に迷惑をかけてきた。
今でも、多分、自分の計り知らない場所で、いろんな人に迷惑をかけているんだろうなあ。
例えば、家や店ではやるけど、外に出るとペットボトルの"帯"を剥がさずにそのまま、ポイとやってしまう。
あれ、誰かが
「しょうがねえなあ・・・くそ・・・」
と迷惑顔で剥がしてくれてんのかなあ?
今は、元気で"ピンピン"してっけど、"ヨイヨイ"になって、まともに働けなくなったら、誰かの"お世話"になるのかなあ?
そう思うと、オレの人生"迷惑かけっぱなし"じゃんかよ。
つい最近、聞いた話で、
日本は子供に
「人に迷惑をかけないようにっ!」
と言い聞かせて育てていて
インドは子供に
「これから多くの人に迷惑をかけるんだから、あなたも多少の迷惑なら許してあげなさい。」
と教えるそうだ。
所詮、やはり迷惑をかけるんだから、自分もある程度の迷惑は笑って
「よしきた!」
と引き受けてあげようと思う。多分に、20年後くらいは、今よりも確実に、いろんな人に迷惑をかけるから、その分、"貯金"だと思って進んで迷惑を受け入れようと思う。
でも、大好きな人や恩ある人にはそれが迷惑でもなんでもなく、
むしろ、"頼られるのが嬉し"かったりもする。
なので、"そんな人"になろうと思う。
アヤコが介護の仕事をしていて、色々話しを聞くのだが、
歳を取ってボケてくると、もう自分の意思で感情をコントロールできないそうだ。
怒りっぽい人は、いつも何かに怒っている。
ふさぎ込む人は、いつも何かにため息をついている。
笑う人は、いつも笑っている。
感謝する人は、口癖のように「ありがとう」を言っている。
介護の仕事でなにが辛いかというと、
仕事のハードさやお給料の少なさではなく、"反応の無さ"なんだそうだ。
一日、力を振り絞って、汗だくになって、時には身体をこわし、お風呂に入れてあげようとすると
「離してぇ〜〜!た〜〜すけてぇ〜〜!!ギャァアアアア〜〜!!」
と騒がれ、なだめすかしながら入れると、そのまま、下から大小を垂れ流し、本来は手袋をしないと危険な消毒薬をそんな暇がないので、素手で使い、消毒して、手がボロボロに荒れてしまう。
それでも、
「ありがとう。気持ちよかったぁ〜♡」
のひと言に救われることもあるそうだ。
"その時"がきてからでは遅すぎるので、"今の内"にその"クセ""をつけておこうと思う。
・なるべく、多く笑って
・なるべく、多く「ありがとう」を言って
・なるべく、多く人を許す。
時には、自分の気持ちを"偽る"こともあるだろうが、そう表現したなら、それも"本当の自分"だし、感情の赴くまま激高し、怒り、悲しみ、ふさぎ込むより、はるかに健康によさそうだ。
(大人になってから、感情的に行動して、いい結果が出た試しがない。)
まあ、それでも、心にモヤモヤが残るときは、お風呂に潜って
「バッキャロォ〜〜〜〜イッ!」
とでも叫べばちょっとはスッキリするんだろう。
ちょっと前まで、僕は
「ボロボロになるまで長生きしても楽しいことなんて、何一つなさそうだから、60過ぎくらいにポクッとあの世に逝っちゃえば、誰にも迷惑かけなくていいから、それでいい。」
なんて思ってました。
でも、スーさんやミヨちゃんが育ってきて、そして結婚して、
ちょっとだけ気持ちが変わってきました。
これから、もっともっと、多くの美容師さんを育てよう、
僕が思っているように、苦しかったり、辛かったりするけど、それでも、有り余るくらい、この仕事に就けた喜びと誇りを感じてもらえるように伝えよう。
そして、側にいてくれる人のために、いつまでも、元気で笑顔でいられるようにしよう。
そう、僕の未来は、今の僕が作ってるんだから。
去年より、ちょっと成長した僕に
「おめでとう」
母さん、今年もいい誕生日です。
ともみち
(昔の子供はカメラを向けると、直立不動でした。)