トモです。
今年もデュランタの花が咲きました。
お店のテラスの横に置いてある鉢にちょこんと植えてあります。
実はこのデュランタは買ったわけでなく、6年前に他界した母が育てていたものなんです。
母が住んでいた横浜の家は庭こそなかったのですが、1階の縁側から出たところに自分で植え込みを作り、たくさんお花を植えて育てていました。
母が他界して、それでなくても多くの遺品があってそれを倉庫を借りて保管したりしていて、ついでに、それらも処分しなければいけなくなり、もうてんやわんやで、ほとんどのお花を抜いて近所の人にお裾分けをしました。
梅や薔薇やアジサイ、いろんな花があったけど、ほとんど処分しました。
しかし、なぜかこのデュランタだけ、僕の手元に残っていました。
どうやって持ってきたかも覚えてないくらい存在感がありませんでした。
バタバタしていて花が咲くのもわからなくて、気がついたら「なんだかわからない緑」が植えてある鉢が目の前にありました。
僕には兄弟がいません。
母が育てていたこのデュランタはもしかしたら僕の兄弟なのかも知れません。
Hanaを始めるのに「南国系」の花や観葉植物を購入したり頂いたりして、この「なんだかわからない緑」ははっきりいって邪魔な存在でした。
何度、捨てようかと思ったのですが、「母の形見」というのもあり、捨てられずにいました。
母が他界して2年の月日が過ぎ、その年の春にようやくデュランタは花を咲かせました。
紫色の小さくてきれいなお花です。
「ほら、トモ、捨てなくてよかっただろ・・・?」
とでもささやくように小さなその花は僕に語りかけます。
母がいなくなって6年、ずっと僕の側で僕が毎日働いてる姿を見守ってくれています。
僕はこのデュランタの花言葉知ったとき、ちょっとだけ涙が出ました。
いろんなことがあったけど、僕は一人じゃなかったんだね。
デュランタの花言葉は「あなたを見守る」。
ありがとね・・・。母さん。