ある広告代理店に仕事を依頼しました。
担当はフットボールアワーの岩尾似の若い営業マン。
「任せてくださいっ!」
と張り切って送ってきたキャッチコピーが1案・・・・・。
「アホかっ!?おまえは!」
通常、コピーは幾つか提示してその中で決めてもらったり、アレンジし直すもの。
そこを指摘すると、今度はとんでもない誇大広告に近い内容のコピーを出してくる。
締め切り間近で時間がない。
「そうじゃなくて、こんな感じのとかどうなんですか?」
と自分で考えたコピーをなんとなく例文として送る。
連絡がないのでどうしたものかと催促の電話をすると、「オーナさんが言いたいことを言った方がいいので」と僕が送ったコピーをそのまま掲載したという。
ぶち切れた。
怒り心頭で電話すると上司と一緒に謝りに来る。
上司もいまいち内容を理解していない様子なので事の経緯を説明する。
僕が上司と話している最中、岩尾はうつむいたまま。
「では社に戻って代替え案を検討してご連絡します。」
と上司は言って岩尾を連れて帰っていった。
それから数週間。梨のつぶて。
こちらから連絡するのも嫌なのでどうしたものかと考えたあげく、親会社に勤務しているお客さんに事の経緯を話しお願いしてプッシュしてもらう。
も、連絡は来ない。
もう一度お客さんに聞くと、
「え?もう、私が話した時点で解決してると思ったのに」
ともう一度プッシュ。
すると、当日の夕方にその上司からアポが入り、店に来るとのこと。
事の経緯は、前回、来たときに社に戻り善後策を話して岩尾に指示を出し、とっくにその話が終わってるものだと思っていたら、進んでいなくて、更にお客さんからのプッシュもそいつのところで止まっていたとのこと。
「なんでそんなことするんだ?」
と問いただすも
「はい・・・・」
「すいません・・・・。」
の一点張り。
どうやら以前にも同じようにバックれた経験があるようだ。
その会社は大手企業の子会社で、そこそこ大きな会社らしいが、その上司の話を聞いてみると、そういった若手社員は珍しくないそうだ。
今年採用の新人研修の最終日に一緒に外営業を一日周り、
「これを明日から自分でやるんだよ。大変だけどやりがいのある仕事だから頑張ってね。」
「はい!」
と言った翌日、その若者は会社に現れず、代わりに上司宛にメールが届き、そのメールにワードの添付ファイルで「辞職願」が送られてきたそうだ。
メールには
「僕にはちょっと向いてないみたいです。」
と書かれていたそうだ。
「休みます」とかをメールで送るバカが多いねと以前友人と話していたが辞職願まで送ってくるバカがいるのは今どきなのかもしれないね。
うちも以前、無断欠勤したあげくに夜中に無断で店に入りバックれたバカがいたけど、親にも先生にも怒られたことが無くてテンパるとバックれる行動にでてしまうのはゲームと同じでリセットがきくと思っているのか?
求人難のせいもあり、20代の所得が世界で一番多いのは日本だそうです。
少し前にもお話ししたけどそれだけ売り手市場ってことです。
この傾向はメールで別れを告げる恋愛や、いとも簡単に離婚する結婚にも影響してくるのでしょう。
転職ブームで「キャリアアップ!」とか「ヘッドハンティング」とかのかっこいい言葉にのせられて転職を繰り返す人がいますが、一番儲かっているのは派遣会社や転職支援サービスの会社で登録者が転職すればするほど手数料が入ってきて儲かる仕組みになっているからこそ転職を勧めるわけです。
これじゃあ、場末のスナックやキャバクラやホストクラブで「飲んで!飲んで!♪」って言われているのとかわりません。
最終的にツケを払うのは転職を繰り返した自分自身なのに・・・。
でもバックれた先に待っているのが幸せだとは僕には思えないですね。
最初は少しの勇気でちゃんと謝って対処すれば笑顔で生きていけるのに、
逃げて逃げて逃げ切れなくて追い詰められて振り向いたとき目の前にあるのはとうてい自分では対処できないくらいの大きな壁に押しつぶされるような人生を歩んで欲しくないものですね。