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8月6日は広島に原爆が落ちた日です。 この日は毎年慰霊祭をやってます。 僕は広島生まれの広島育ちです。 子供の頃は必ず夏休みの宿題に「お父さんやお母さんや大人の人に原爆の話を聞いて感想を書きましょう」という夏休み帳の宿題が出ました。 原爆のことは映画や漫画で知っていましたがドキュメンタリーの映像で見るとその被害の大きさには声を失いますが、母が目の前で元気な姿でスイカを食べながら話していても 「ふぅ〜ん・・・大変だったんんじゃねえ」 となんだか宿題のために聞いてるって感じでした。 母は当時6歳。小学1年生でした。 住んでいたのは爆心地から10kmほど離れた青崎という所でした。 そのころは毎日空襲警報が鳴って小学校も休校になり、各地域の寺子屋で、勉強をしていたと聞きました。 その日も暑い日で、母が授業を受けているといきなり窓の外が明るくなったと思うと、次の瞬間、 「ドォ〜〜〜ン!!」 という大きな音と共に窓ガラスが割れて母はガラスの破片を浴びたそうです。 大した怪我もなく、集団下校で家に帰り、 「なんじゃったんじゃろうねえ」 と話していたそうです。 しばらくして市内の方に大きな爆弾が落ちたと聞かされ、幸い我が家は祖父が薬局を営んでいたので全員家にいて直接被爆をすることは免れたそうです。 しかし、近所の人で市内に勤めている人が帰ってこなかったり連絡が無いという噂が駆けめぐり、その日は遅くまでバタバタしていたそうです。 翌日、母は祖母と一緒にリヤカーを引いて市内に近い場所まで食料や鉄を拾いに出かけたそうです。 街に近づくほど、倒壊した家やけが人が増え、遙か先の方では黒い煙がモクモクと空に向かって昇っていくのが見えたそうです。 母も祖母もこれが原爆だということは全く知らないわけですから、市内をしばらくウロウロして帰ったと聞きました。 その後、とてつもない大きな爆弾が落ちて、日本が戦争に負けたということを知らされて子供だった母は「アメリカ人に殺されるんだ」と身を震わせていたそうです。 祖母は若くして亡くなりました。 それが被爆が原因かどうかは解りませんが、僕は祖母に会うことは出来ませんでした。 「被爆者手帳」というものがあります。 当時、市内に住んでいた人や被爆後爆心地に入った人などが対象で、医療費の補助や様々な待遇を受けることが出来ます。 しかし、僕の母は申請をしませんでした。 それは、当時原爆はまだ未知のもので「被爆者」というだけで、就職が出来なかったり、特に女性は結婚に不利だということで申請をしない人が多かったみたいです。 母も歳を重ねていく内に病院にかかる回数も増え、申請をしようとしたところ、「証人が必要」ということで、当時のお友達にお願いしたところ、実はその人たちは認定されない人たちで、今さら関わり合いたくないという理由で拒否されました。 一度はあきらめていたのですが、僕の広島の親友がいろいろ廻ってくれてなんとか証人を取ることができました。 その頃には母の身体は癌に冒されていて、それでもおかげで手術代などが補助されたことを知って 「中尾(友人)さんのおかげじゃねぇ〜」 とベッドの上で手を合わせてました。 あれから50年以上経った今でも様々な形で戦争や原爆投下は僕たちに影を落としています。 先頃辞任した久間防衛相が「しょうがない」と言われたのもあれ以上戦争が長引いたらそれ以上の犠牲者が出ていたかも知れないという見地からの言葉だったのでしょう。 言葉尻を捕まえて怒りを煽るのはどうかと思いますね。 不幸にも祖母と母は若くして命を失いました。 それが原爆のせいかどうかは僕は学者ではないのでわかりません。 そのDNAを受け継いでいる僕の中にももしかすると影が宿っているかも知れません。 僕が健康にこだわるのもある意味、そういった事や、本来ならもっと長生きしていろんなものを見たり、いろんな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたり出来たであろう祖母と母の分まで幸せになろうと思っているからなのです。 最後に、原爆によって亡くなられた多くの人や戦争で失われた命に心からご冥福をお祈り申し上げます。 ※ちょっと物知り Q:「原爆ドーム」はもともとどんな建物だったのですか。 A:原爆ドームのもとの建物は、1915年4月に完成した「広島県物産陳列館」です。チェコ人の建築家ヤン・レツルがデザインしたとてもモダンな建物でした。ここは、広島で作られた品物を展示したり、たくさん売るための相談をするところでした。また、今のデパートの催し場や博物館・美術館のようにも利用されており、広島の人たちにたいへん親しまれていました。その後、広島県立商品陳列所、広島県産業奨励館と名前を変えました。 1944年3月、戦争がはげしさをましたため、産業奨励館の仕事はやめることになり、4月からは国や県の事務所として使われていました
by hairhana
| 2007-08-06 12:49
| ニコニコ日記
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Comments(4)
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by
広島の母
at 2007-08-06 18:06
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兄ちゃん!元気そうですね。
他県の方は、?に思うかも知れませんが我が家では、毎年この8月6日朝8時15分に正座をして家族で黙祷を捧げます。 広島に原爆が投下されて62年になりました。 兄ちゃんがお母さんの事を思い出す、一日ですね。 ところで、お盆には帰って来るん?
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by
hairhana at 2007-08-06 23:15
Commented
at 2007-08-07 21:52
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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by
hairhana at 2007-08-08 14:54
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