ガチャッ!
「あ、オレ、何しに来たんだっけ?」
ドアを開けしばらく考え、ビデオを巻き戻すように後進しながら思い出す。
「ま、いいか・・・。」
思い出せないくらいのことだからさほど、大したことではないと諦める。
聞いたことをすぐ忘れてしまう」「相手の話すことが理解できない」——。このような深刻なもの忘れの症状に悩む、20〜30歳代の人が増えているといいます。
こうした人を「若年性健忘症」と名付けている。最近は、脳神経外科を専門とする築山氏の外来を訪れる患者のうち、約2割を若年性健忘症の患者が占めるまでに至っているそうです。
文末のリストをチェックしてチェックの付いた項目が
合計5個以内なら大丈夫、
6〜9個だったらやや注意が必要、
10個以上だったら一度、病院を受診した方がいいそうだ。脳の活動状態を調べる特別な「脳機能検査」を行えば、異常が見つかるかもしれない。
今は、手帳を見なくても携帯電話にカレンダーや住所録の機能が付いている。
計算は電卓が、漢字はパソコンの変換ソフトがやってくれる。
人と話さなくても、コンビニやファーストフードさえあれば生活できてしまう。
若年性健忘症は、便利な生活の裏に潜む病気とも言えるそうです。
対処法は「毎日の生活に変化をつける」のがいいそうです。
「おじいちゃん、メガネはここですよ。」
と言われないためにも、心がけましょう。
おしまい。
【チェックリスト】
・筋道を立てて考えるのが苦手になっている
・電車やバスの優先席に気にせず座る
・ 一つのことに集中しがちで、仕事が偏ってしまう。
・ 予定や計画を立てることが面倒くさい。
・ 地図を見ても道に迷うことがある。
・ 情報を勘違いすることが多い。
・ 問題解決はマニュアル通りしかできない。
・ 世の中の出来事や流行に関心がない。
・ 「あれ」「それ」などの代名詞を使うことが多い。
・ マンガと週刊誌以外の本はほとんど読まない。
・ 同僚や友人と会話が続かない。
・ テレビやラジオに解らない言葉がたくさん出ている。
・ 待ち合わせの時間に遅れることが多い。
・ 電話の内容を正確に聞き取れないことがある。
・ 人の意見を聞かない。
・ 言いたい言葉が出てこない。他人と一緒にいると疲れる。
・ 状況判断が苦手だ。
・ 大きな声が出ない。
・ アイデアが浮かばない。