みなさん、タクシーに乗ったとき、第一声、運転手さんになんて言いますか?(5秒以内)
「○○(行き先)まで!」
ですよね。
途中、寄り道する場合は中継地点を伝えて、後時間の指定があれば「急いで。」とか「何時までにお願いします。」とか「条件」を伝えますよね。
そこでタクシーの運転手さんの反応で
1,普通の運転手さん
「はい、わかりました。○○ですね。」と解りやすい道を行きます。
2ちょっといい運転手さん。
「では、△△通りを通って、今、××通りは工事中なので□□通りを通って行きますね。」
3,もうちょっといい運転手さん
「今、△△通りは渋滞で○○までだいだい××分くらいかかりますから、一番近い□□駅まで行って電車で行った方が早いと思いますがどうしましょう?」
4,さらにいい運転手さん
「○○ですね。ちょうどこの時期××通りの桜並木がとてもキレイなのでよろしければそこを通って行きましょうか?」
ここまでいくと、よほどひねくれた人でない限り、この運転手さんのタクシーにまた乗りたいって思いますよね。
大切なのは「サジェスチョン(提案)と確認」。
実はこれ、ヘアスタイルのオーダーと同じなんですね。
「今より可愛いヘアスタイルにしてください!」
ここで大切なのは「目的地(イメージ)」を明確にする。ということです。
ほとんどのお客さんが
「毛先は○センチくらい切って毛先に大きめのパーマをかけてキャラメルブラウンに染めてください。 」
みたいなことを言います。
それはタクシーに乗って開口一番、
「○○通りをまっすぐ走ってください。」
と言っているようなもので、
「お客さん、どこに行きたいんですか?」
って聞かれてしまいます。
カットやパーマ、カラーはあくまでも手段であって目的ではない。ということです。
みなさんはなんとなく開いた雑誌のモデルの女の子の髪型を見て「かわいい!」って思って「私も可愛くなりたい!」と思って美容室に電話したりしますね。実はそれが「目的地」なんです。
「雨が降って髪の毛がまとまらな〜〜い!」と思ったそれが目的地なんです。
その後、「この人はパーマかけてるからパーマかな。この色はキャラメルブラウンって書いてあるな」とか、自分で「思いこんで」いる間に目的地がぼけてしまいます。
すなわち。
「毛先は○センチくらい切って毛先に大きめのパーマをかけてキャラメルブラウンに染めてください。 」
と言われ、
「はい、わかりました。」
と仕事を始める美容師は「行き先を聞かずに走り始めるタクシーの運転手」と同じなんですね。
もちろん、「可愛くしてください。」と言われなにも提案せず「はいわかりました。」ではじめる美容師もダメですね。
目的地(イメージ)を告げただけで、いろんな道(デザイン、技術)を考えてくれてくれるって楽チンだと思いませんか?
おしまい