僕には霊感がありません。
金縛りにもあったことがありません。
「見える」と言われてる場所でも「見た」ことはありません。
それでも、なぜか苦手です。
怖い話は得意です。でも、頭の中でイメージして離すのでリアルに自分で見てるみたいで、話してる自分が一番怖いので最後まで話せません。
20代の頃、女の子と「後楽園ゆうえんち」に行きました。
ジェットコースターのようなスピード系の絶叫マシンは全く怖くありません。
自分の運転するバイクの方がよっぽどスリリングですから。
「オバケ屋敷」には絶対入りません。
以前、「人が脅かすタイプ」のオバケ屋敷で後ろから抱きつかれて、当時少林寺拳法を習っていた僕は条件反射で体を反転させて水月(みぞおち)に思いっきり食らわせて
「うっ!おぐっ!ぐぐぐぐ・・・」とうずくまる「オバケ」を横目に走って逃げた記憶があります。
その日は多分、上機嫌だったのでしょう。過ちを犯してしまいました。
「ちいさなオバケ屋敷」がありました。
人がいなくてセンサー式で動くタイプのやつです。
「コンテナみたいな部屋で区切ってあって、入り口の足下あたりにセンサーがついていてそこを通過すると仕掛けが動いて客を驚かせる。」
というやつです。
当然僕は入る気“0”ですがそのオバケ屋敷の名前が悪かった。
「入ってみる?」
と聞くと女の子はびっくりした後喜びました。
かくしてあり得ない行動、「自分からオバケ屋敷に入る」という行動に出たのです。
その名も「平成幽霊女学館」。
正直に言います。「女学館」に惹かれました。
そして、僕にとっては最悪の、女の子にとっては最低なホラートリップが始まりました。
【以下次号】