正月に本屋に行ったらこの本を見つけたの買って読んだ。
お隣のトシさんと奥様のなお美さんの本、「カーテンコール」。
若くして胆管がんと戦い、最後まで女優として生きたなお美さんとその側で支え続けたトシさんのお話。
誰にでも「大切な人」がいて、突然、永遠の別れの危機に直面した時、それぞれが思う気持ちは「悲しい」や「辛い」という単純な言葉では言い表せられないよね。
ある人は、一分でも一秒でも長く一緒にいたいと願い、
ある人は、悔いの残らない生き方をしたいと願い、
ある人は、出来る全てのことを施したいと願い、
何が正解か、それは誰にもわからない。
突然、目の前にその選択を突きつけられ、有無を言わさずカウントダウンが始まる。
この本は、読み手にそれを考えるきっかけを与えてくれます。
まえがきの締めくくりに有る、なお美さんの通夜、告別式で導師を勤めた方丈さまの
「今回、私たちも貴重な経験をさせていただきました。
改めて教えられました。人生にとって大切なのは
どれだけ長く生きたかではなく、どのように生きたかだということを・・」
というお言葉を心に刻みながら読むと、トシさんとなお美さんの寄り添い、支えあい、誰も割って入ることの出来ない信頼関係に羨ましくもこうありたいと心に誓える気持ちになります。