暴れん坊だったくせに映画と絵画が好きで、学校をさぼってよく見に行きました。
元来、群れる体質じゃないので一人でのんびり見るのが好きでした。
そんな僕の好きな絵画に「ヴァニタス画」がある。
「ヴァニタス画」とは、人生のはかなさをテーマに、時計や果物、楽器など、描く対象に、隠された意味を託した手法の絵画。
17世紀から18世紀に流行した。
ちょっと前に流行った「ダ・ビンチコード」に見られるように
美術品に込められたメッセージなどが暗号として解釈され、それが秘密結社などのダークな部分に迫って行くミステリアスな物語の世界
僕たちも日常生活の中で言葉や態度、そして行動でいろんな気持ちや思いを表現しています。
その中には自分でも気づかないくらい無意識に表現してるものもあるでしょう。
例えは恋する気持ちはなかなかストレートに表現しにくいモノです。
相手との関係が微妙だったり、叶わぬ恋だったり、怖かったりと。
時には想いとはまったく逆の行動を取る場合だってあります。
表現する側ですらなかなかコントロール出来ていないのを受け取る側が理解するのはもっともっと困難でしょう。
しかし、どこかに本当の想いは表現されているはずです。
それが表情なのか、仕草なのか、声のトーンなのか、はたまた目に浮かべた涙なのか・・
振り返ると僕なんか失敗続きです。
本当に好きな女の子に面と向かって「好きだ」なんて言えませんでしたよ。昔は。
逆に冷たくして泣かしたこともありました。こっちが泣きたいくらいでした。
素直になるにも訓練が必要みたいです。(その話しは後日)
件のヴァニタス画も一見ただの静物画で、テクニックを競うために描かれたように思えるけど、そこにはちゃんと細かいメッセージが隠されています。
こういう絵に触れることで読解力を養えやしないかななんて思ってみたりもしました。
「この想いとどけ!」・・・・って誰にだ?
* ****【解説】*****
写真はヴァニタス画でも有名な
リュバン・ボージャン作:「チェス盤のある静物」(ルーブル所蔵 )
ワインやフルーツは食欲をそそるイメージつまり味覚ですね
楽器は聴覚、花は嗅覚、ローソクやランプの光は視覚をイメージします
楽器が見えます。聴覚です
しかもこれはマンドラと言って女性が演奏する楽器で「女」も意味します。
そのそばに「贅沢」を意味する真珠があるこれは「高級娼婦」を意味していると言われています。
トランプの絵柄がJACKそう「男」のことです。
男を意味するJACKと女を意味するマンドラの間にはバックがあります。お金を意味しています。
つまり男女間の金の結びつきを意味しているんですね。
そこに向けられた鏡には何も写っていない
さらに構図について
これらの享楽を意味する物は前方に配置されています
しかも下方に傾けられているこれは終末への暗示を意味します
ところがパン、ワイン、花は画面の上方にしかもほのかに光を当てられています
キリスト教ではパンとワインはキリストの血と肉
カーネーションは純愛を意味します
束の間の生の快楽をむさぼるよりも
神の愛に生き、精神の高みを目指し
崇高に生きよ
この絵のテーマはそんな所でしょうか
有名なモノではフェルメールの「手紙を書く女(A Lady writing a Letter)」がありあます。
他にも沢山ありますよGoogleのimage検索で「Vanitas」で探してみてください。
なんかゲームみたいで面白いですよ。