7月23日、今日は一年で一番暑い日と言われる「大暑」(たいしょ)です。
こんなことを言うと怒る人もいるとはおもいますが、そろそろ夏の「全国選抜高校野球」をやめたらどうかと思うんですよね。
暑いながらも時々爽やかな風が吹く昔ならまだしも熱中症で人がバタバタ倒れてるこの異常気象の時代の真夏にすり鉢状の球場に高校生を詰め込んで野球をやらせて喜んでるのはちょっと異常な感じがするんですよ。
控え投手がたくさんいるマンモス校ならいいけど、エースが一人しかいない学校なんて連投で最早苦行を見ているようです。
「汗だくになって暑さに耐えながら頑張ってる姿が美しい」
と言うのなら、炎天下の中、道路工事で頑張ってる人でも見てればいい。
それは本来の「野球を楽しむ」のとは違うスタンスです。
「若いから体力もあって、精神も鍛えられるから・・」
というのは、どこだかの県の学校にクーラーを導入しない考え方と似てますね。
そもそも、高校野球は明治時代の大学野球に目をつけた朝日新聞が大正に入ってから旧制中学校野球大会(夏の甲子園)を始め、その後毎日新聞が春の甲子園を主催して、どちらも試合結果がわかる新聞の発行部数を伸ばすためのアイデアでした。
それを見て読売新聞が職業野球チーム(プロ野球)を作りました。
プロ野球なら「仕事」としてお金がもらえますが、高校野球はノーギャラ。遠征費用も自分たち持ち。常連校ならまだしも、初出場の学校なんて、お金をかき集めるのに必死。
炎天下の中、頑張って報酬は球場の土と思い出。優勝しても旗。それも1年後には返却。
「選手は金のためにやってんじゃねえ!」
と言われるかもしれませんが、主催者やメディアが儲けてるわけですからせめてギャラ(出演料)くらいは払ってあげてはいかがでしょうか。
各選手の家庭だって全てが裕福なわけではなくて、ユニフォームや道具を親御さんがせっせと働いて家計を切り詰めて出してるところもあるんだから。
中にはスカウトされて高額な契約金を手にする選手もいるけど、それは極々一部の一握り。ある意味プロ野球の品評会。まるで育てた野菜の競りのようです。
中には連投しすぎて肩を壊して使い物にならなくなる選手だっています。
ハンカチで汗を拭いて一躍有名になってハンカチメーカーもウハウハで、プロに入ったら振るわずそのうち自分より後に入った選手のほうが注目されて、さらに高校野球で戦ったライバルは日本一になってメジャーへ、そのライバルも肩を壊して手術。
「母さん、あのハンカチ、どこ行ったんでしょうねえ?」
多分、箪笥の奥にしまってあると思います。
野球を否定するつもりはありません。ゴルフだってサッカーだって僕たち凡人には真似の出来ないプレイを見せてくれて喜ばせてくれます。
僕自身、それほど野球は好きではないのですが、元巨人の桑田真澄投手が投げる試合は実に面白かった。
だから、出来ればベストな状態でやらせてあげればいいと思うのですよ。せめて「真夏の甲子園」はやめてちょっと涼しくなった10月くらいにするとか。もしくは場所をもうちょっと涼しいところとか、冷房の効いたドームにするとか、大人が知恵を絞ればいくらでもいい状態でやらせてあげられると思うのですよ。
おしまい
恵比寿 美容室 ヘアーハナ
中西トモミチ