美容師になるためには「練習」をしなくてはいけません。
まあ、これはどんな仕事でもそうでしょうが、その中でも「技術」が必要とされる仕事は、今日始めて
「じゃあ、こんな感じでやっといて♡」
と、いうわけにもいかないわけです。
よく、面接の時に新卒の人に聞かれるのが
「どれくらいで一人前になりますか?」
と言われますが、本当に「人それぞれ」というのが正直なところで、さらに「店それぞれ」もありますから一様に「どのくらい」とは言えませんが、Hanaでは1年半を目指して教育しています。
どんな仕事でも練習は「地味」な作業の繰り返しです。
華やかな舞台であっても、晴れやかなのはせいぜい本番前のゲネプロくらいで、さらに、舞台に建てる前などは「発声練習」や「ストレッチ」などの、地味な練習ばかりを毎日、毎日、繰り返します。
美容師も、シャンプーを習うため、手が荒れるほど練習をして、
パーマを巻く「ワインディング」という技術は、来る日も来る日も人形の頭にロッドを巻いて、外して、また巻いての繰り返しです。
それを仕事が終わってからやるので、練習は深夜までなる時もあります。
朝から晩まで働いて、それから練習して、家に帰って、お風呂に入る気力もなく、ソファーで値落ちして、目が覚めて慌ててシャワーを浴びて、仕事にでかける。
でも、そんな毎日があるからこそ、お客さんからお金を頂いてできる技術が身につくわけです。
「練習嫌い」の人がいます。
「天才肌」ならいいのですが、そういう人は「練習が嫌い」というよりも、デートだったり、趣味だったり、遊びだったり、他に好きなことが山ほどある人が多いみたいです。
基本練習しないで上手になれる人はいません。
「他の人よりちょっとだけ器用」な人とかでも、練習であっと言う間に抜かされます。
だって、周りをよく見てください。
「天才」と呼ばれるイチローや香川などの一流アスリートや先ごろ亡くなられた歌舞伎の中村勘三郎さんも、「血の滲むような」練習を繰り返し、プロになって認められてもなお、練習を続けています。
「天才」と呼ばれる人たちが、それだけ「努力」して練習をしているのに、「凡人」の僕たちが遊びを優先して練習を怠っていたら、だ〜れも認めてくれませんよ。
「必死に練習」して、始めて同じスタートラインに立てる程度ですから。
よく本番で
「一生懸命頑張ります!」
と言いますが、本番では「それまでやってきたこと」しか出来ません。
いきなり「なにかが降りてきて」見たこともない出来栄えになることは万に一つもありません。
時折、出来たりするのも、それは「たまたま」であって、「条件」が良かっただけです。
プロはどんな時でも「コンスタント」にそれが出来なくてはいけないからです。
なので、「一生懸命頑張る」のは「練習」の時で。
本番は「いつもどおり」のことが出来るようになるべくリラックスしてにこやかにやることだと思います。
今、練習まっさかりの若い美容師さんは、ついつい、いろんな誘惑に負けそうになるでしょうが、(僕もいっぱい負けました)練習に打ち込むと必ず答えは返ってきます。
この先、どんな苦しいことや辛いことがあっても、一度覚えた技術は無くなりません。
そして、その技術をさらに磨き、維持していくのも「練習」です。
僕は、今のところ、若い美容師さんに負ける気がしません。
なぜなら、それだけのキャリアがあるだけでなく、みなさん以上にまだまだ自分の技術や知識が成長しているからです。
頑張って、いつか僕を追い抜いてくださいね。
待ってます。
「待ってるよ〜ん♡」
恵比寿 美容室 ヘアーハナ