「健康に気を遣ってる」
というと「年寄り臭い」というイメージを持つ人は多い。
早寝、早起き、食事に気を遣い、運動をする。
「そんなの出来ないよ〜」
という声をボクはよく耳にするがそんなことはない。誰だって出来る。ただ、「やらない」だけなんだ。
10代の子はお化粧や着飾らなくてもそれだけで美しい。それは「若さ」というファッションを身にまとっているからだ。
「若さ」にはパワー、はり、つや、こし、バネ、柔軟さ、持続力、瞬発力など、全てが備わっている。
これは人間が生まれたときに神様(いるかどうかは別として)が無条件で与えてくれた「産着」のようなもので、個人差はあるが18年くらいの耐久性がある。
その後、徐々に劣化し、それぞれの要素が消失していく。
そう「若さ」というファッションは永遠ではないのだ。
人は陰や悪のような「負」の部分に魅力を感じるときがある。世の中や自分を取り囲む環境に反発してさらに自分を破壊することに惹かれることがある。
その代表的なのがタバコやドラッグ。
タバコは合法だが常用性があるという面ではドラッグといっしょ。ただ、おかしくなって人に迷惑をかけないという点で合法になっているだけで「いいもの」ではない。
ボクもそうだが10代の後半、毎夜、夜遊びを繰り返しタバコを吹かして自堕落な生活を送る。
それでも体型は変わらず、パワーもいささか落ちていない。
しかし、たまに泳ぎに行くと昔泳いでいた頃に比べ遙かにきつい。当たり前の話だが。
そして歳を重ねて行くに連れその「反動」が顕著に表れる。
ちょっと走っただけで息切れをして、体型は重力に負け、体力は落ちる。
若い頃にした「つけ」は思わぬ形で「利息」として我が身に降りかかる。
「私エステに月4回通ってるの〜!」
と女の子がカフェでタバコを吹かしながら自慢げに語っている。
「このサプリメントはね体の中からきれいにしてくれるのよ〜飲み始めて3ヶ月くらいでお肌がツルッツルになるのよ〜」
とファミレスでマルチ商法の化粧品を友達に勧めながらタバコを吹かしてるおばちゃんがいる。
「かき氷にお湯をかけて食ってるようなもんだ」
とボクは思う。きれいになりたいのならまず、「負」の部分を取り除かなければ意味がない。マイナスの力は「簡単」で強い。
逆にプラスに持って行くのは「時間がかかる」。ある程度「日常化」してやらないといけない。
人は18という歳を境に自然とマイナスの方向行くからだ。
もし、「負」を肯定するのなら
Chet Baker(チェット・ベイカー)のように「負」にどっぷり浸かってその中からそういう中でしか作り得ない音楽や作品を生み出して欲しい。
ボクの敬愛する「ある人」のようにつっぱり通して山に埋められ、それでも負けずに
「矢沢の歌を歌いながら橋の上から川に蹴り落とす」
そのくらいまでやって欲しい。
中途半端なファッションはダサいからね。