よく、お客さんに
「市販のシャンプーでオススメのは無いの?」
と聞かれます。
決して自分とこのシャンプーを売りたいがために言ってる訳じゃなく
「ありません」
と答えます。
それは、例えて言うと、「シャネルスーツ」を洗濯機で洗うのと同じ行為だからです。
オートクチュールのシャネルスーツの「ガロン」は襟、袖、裾などブレード(三つ編みや飾緒)の縁取りのこと。
ブレードの縁飾りはマダム・ヴージューというおばあさん以外の人には出来ない仕事で古いガロンを集めて糸にして紡ぐという職人技です。
それを洗うのに
「スーパーで売ってるどの洗剤がいいですか?」
とは聞かないでしょ?
洋服なら最悪、ボロボロになっても「捨てる」という選択肢があります。
しかし、髪の毛は「着替える」ことができません。
ボロボロになってしまったら、そのままです。
「髪の毛はまた生えてくるから〜」
甘い!髪の毛の伸びる速さは1ヶ月1cmですから単純に方まで伸びるまで2年はかかります。
それも、その間、同じようにシャンプーで傷つけていたら同じ事です。
みなさんの髪の毛はシャネルスーツより高いんですよ。
ドラッグストアで売ってる安いシャンプー(1000円以下)のほとんどが「AES系界面活性剤」が使われています。
シャンプーの裏の「成分表示」に『ラウレス/ラウリル硫酸Na』と書かれているあれです。
これは石油製品をつくったときの産業廃棄物のようなもので、原価はゴミクラス。
洗浄力は食器洗剤級に強く、髪がバサバサになります。
「ハチミツ」だの「○○エキス」だの「高麗人参」だの「プロテイン」だの入れたところで早い話が力一杯ぶん殴って「はい、絆創膏!」ってことです。
なので、最近話題の「シリコン」等の「コーティング剤」を入れないと、もうひどいことになってしまいます。
例え「ノンシリコン」とうたっていても、「AES系界面活性剤」が使われている以上、「別のコーティング剤」が入っているので本末転倒です。
「薬剤マニア」の美容師さん曰く
「AES系が頭皮に干渉すると、頭皮のタンパク質が煮られたような感じになって、毛穴がつぶれるんです。また、卵白の固まったようなものが出てきてフケの原因に。ハゲというのは根本的には遺伝の問題ですが、AES系のシャンプーを使っていたら、自分でハゲを促進しているようなもんですよ!」
だそうです。
「髪の毛が薄くなってきた」
と心配し、シャンプーの何倍もの「育毛剤」に頼るのなら、まだシャンプーを変える方がよほど経済的だと思います。
テレビでバンバンCMしている「あの」「スカルプ○シャンプー」も「注意書き」に
「※効果には個人差があります。また、"頭髪治療"の併用で、スカルプ○単体の効果ではありません」
と見えないくらいの小さい字で書いてあります。
要するに「市販のふつ〜のシャンプー」なのにちょっと高い。
シャネルスーツより大切な、みなさんの髪の毛がボロボロになると、デザインを作るのがとても大変になります。
髪の毛は爪と同じで「死んで」ますから、「傷めない」ことがなによりです。
ましてや、そんなに良ければ、Hanaで使ってますよ。とっくに。
それが
「市販のシャンプーでオススメのは無いの?」
と聞かれて、僕らが困る理由なのです。
※下記は某有名女優やビッグアイドルの曲を使って50億円という破格のCMで「美しい日本の女性」を作るというコンセプトの元にめちゃめちゃ売れたシャンプーの成分表示です。
このブログを見てる人の中でも買った人もいると思います。
その分、中身にお金をかけるといいシャンプーが出来ると思うのですが・・・
合成界面活性剤、合成ポリマー、その他身体に害のあることが判明している原料は赤文字で表示。その他害があるのかないのかよく分からない成分(解明されていない、意見が多種ある等々)というのも赤文字で表示。香料、着色料、色素など、他にも天然か合成かの判断がつきかねる原料は黒字のまま表示しています。安全な成分は青文字で表示しています。
水/
ラウレス硫酸Na/
ココイルメチルタウリンタウリンNa/
ココアンホ酢酸Na/
コカミドプロピルベタイン/
ジステアリン酸グリコール/
DPG/
コカミドMEA/
ソルビトール/
塩化Na/
ヒドロキシエチルウレア/
ポリクオタニウム-7/
トウツバキ種子油/
ポリクオタニウム-61/
ジメチコン/
クエン酸/ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド/
(ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー/
EDTA-2Na/
ラウロイルメチルタウリンNa/
ココイルグルタミン酸K/
グリセリン/
BG/
ココイルアルギニンエチルPCA/
フェノキシエタノール/
安息香酸Na/香料/
黄4/
黄5
日本の女性は恐ろしい・・・