子供カットをやっていると、あることに気がつきます。
5歳くらいがいちばん"変身願望"があるのかなと。
この時期は、男の子なら"仮面ライダー"や"○○レンジャー"。女の子なら"プリキュア"か"ディズニーのプリンセス"。
なので"変身グッズ"が飛ぶように売れるようです。
実際、Hanaに訪れるキッズたちも"変身ベルト"とか持ってきてくれます。
この時期、みんな「カッコイイヒーローや、可愛いプリンセスになりたい!」と心から願うので、カットするのも、お母さんはたかだか子どものヘアスタイルなので、手入れが楽(たいていお母さんがやるから)であればいいから
「バッサリ短くやっちゃってください!」
となるのだが、子ども本人は一番「こだわり」がある時期で、前髪の5mmが最重要ポイントだったりします。
なのでクライアント(お母さん)の要望通りバッサリいくと、もう"この世の終わり"のようにガッカリするか火が点いたように泣いてしまいます。
それが、小学校に上がったくらいから、だんだん変身願望が無くなり、ポケモンとかドラえもんなどの"他力本願タイプ"に変わっていきます。
これは、「いくらベルト買って頑張っても変身なんて出来ない」という現実を知るのか、「自分は戦わず仲間やモンスターに代わりに戦ってもらう」というチキンになってしまうのか。
これは大人になっても引きずるような気がします。
仕事や恋愛、そして人生に失敗すると必ず"誰かのせい"にしたり、
出会いやSEXや大切なシーンを"お金で買って"みたり、
告白や謝罪を"メールや絵文字"でごまかしたり、
"自分が変わろう"とか"自分で戦おう"とはせず、最終兵器は「エスケープ」。
目からビームが出てきたり、
最初は亀の甲羅を背負って汗だくで修行してたのにいつの間にか星を吹っ飛ばせるくらいのパワーを持ったり、
杖を振るといろんなものに変身したり、
そこまでは出来なくても、
今以上に優しくなったり、人を許せたり、
スキルアップしたり、
失敗を克服したり、
人を助けたり、
"地球のヒーロー"でなくても、"会社のヒーロー"、"地域のヒーロー"、"一家のヒーロー"、"恋人のサンタクロース"くらいには変身できるのでは?
大切なのは、いつまでもその思いを忘れないことかも知れませんね。
おしまい
【Mr.Children HERO(LIVE)】