まぶたをゆっくり閉じるように夜が降りてきます。
プーケットのカタビーチのサンセットはとても不思議な気持ちになります。
まるで時間がゆっくり進むように
波も心なしか小さくなっていくようで
どれだけ忙しくても、どれだけ慌ただしくても
この時間だけ心が柔らかく落ち着く
見つめていると、吸いこなれそうになる、この夕日を見つめて、旅を振り返る。
「そっかあ、明日、帰るんだな・・・」
旅は100%満足するより、少し後ろ髪引かれるくらいが丁度いい。
この夕日の赤を僕は心に焼き付けよう。
そして、また遭いに来よう。
水平線の黄金色と雲に移る夕焼けの赤を海の青と空の青が挟んだ、奇跡のサンドイッチ。
波音のBGMが心地よく心の中を洗い流してくれる。
寄せる波が辛いこと、苦しいこと、悩んでること、全てを僕から書き出していく。
そして水の泡がそれらを包み込んで返す波でキラキラ光る海の中に溶かしてくれる。
今までの人生で許せてるようで許せなかったことや、思い出さないように心の引き出しの奥に仕舞って堅く鍵をかけていたこと全てが小さな泡になって消えていく。
この旅を決めて、この島を選んで、この場所にステイした意味が解ったような気がする。
もうすぐ夜が来る。この夕日を見ることが出来るのも今日が最後。
また、ここに来よう。
うん、ここに来よう。
サヨナラ・・・
また来るね。